健康診断、がん検診、健康ケア

病院は症状が出てから行くところ、と考えているかたも多いかと思います。しかし、日本人の死亡原因の上位を占めるがん、心疾患、脳血管疾患については、初期の症状が出にくく、症状が出た時には病気が進んでいることも少なくありません。生涯を通じて元気に過ごすためにも未病の段階で健康対策を心がけることが大切であると当院では考えております。そのためには、定期的に健康診断やがん検診を活用しましょう。また、健康診断やがん検診を受けることと同じくらい大切なことは、その結果について気軽に相談できるクリニックを持つということです。当院では、わずかな検査値の変化から生活習慣病やがんなどの予兆をとらえて予防や早期治療に努めるように心がけております。すでに高血圧や糖尿病、脂質異常症、気管支喘息、肺気腫、膠原病、リウマチなどで定期的に通院されているかたでも、がん検診などの定期チェックはとても大切なことと当院では考えております。職場健診や区の検診の結果で気になる項目がございましたら、気軽に当院にご相談下さい。

当院で受検可能な健康診断・がん検診

企業健診・雇入時健康診断

  • 雇入時の健康診断(労働安全衛生規則第 43 条)
  • 定期健康診断(労働安全衛生規則第 44 条)

料金

A健診:雇入時健診、定期健診に相当し、各法定項目を含みます。
11,000円(税込)(健康診断書発行料金含みます)

B健診:職場の定期健診(35歳を除く40歳未満のかた)に相当します。
7,700円(税込)(健康診断書発行料金含みます)

C健診:若い方(20,25,30,35歳節目年齢を除く)や学校の健診に相当します。
4,400円(税込)(健康診断書発行料金含みます)

結果について

血液検査がない場合は、最短当日に結果のお渡し可能です。
血液検査がある場合は、最短翌診療日の午後に結果のお渡し可能です。
※混み状況などにより対応できない場合もありますので、ご了承くださいませ。

 

新宿区健康診査・特定健康診査

新宿区がん検診

  • 大腸がん(便潜血反応検査)
  • 前立腺がん(PSA(血液)検査)(男性のみ)

新宿区肝炎ウイルス検診

その他 当院で受検可能ながん検診・未病検診

  • 甲状腺がん(血液検査、甲状腺超音波検査)
  • 乳がん(乳腺超音波検査、血液検査)(女性のみ)
  • 肺がん(血液検査、胸部X線検査)
  • 胃がん(ABC検診(血液検査))
  • 肝臓がん(腹部超音波検査、血液検査)
  • 胆嚢がん(腹部超音波検査)
  • 膵臓がん(腹部超音波検査、血液検査)
  • 大腸がん(便潜血反応検査、血液検査)
  • 腎臓がん・膀胱がん(腹部超音波検査、尿細胞診検査)
  • 前立腺がん(PSA(血液)検査)(男性のみ)
  • アミノインデックスがんスクリーニング検査(血液検査)
  • 動脈硬化検診(頚動脈超音波検査、血液検査)
  • 不整脈・心臓病検診(心電図検査、心臓超音波検査、血液検査)
  • 橋本病・バセドウ病検診(血液検査、甲状腺超音波検査)
  • 膠原病・リウマチ (血液検査、関節超音波検査)

健康診断・がん検診は、事前のご予約が必要です。
検査内容や組み合わせなどについては、お気軽にご相談下さい。

健康診断の結果を生かすことが大切です

健康診断の結果を生かすことが大切です健康診断はリスクが高い状態をふるい分けて受診・早期発見につなげる目的で行われています。そのため、実際に受診して精密検査を受けた結果、特に治療の必要がない場合もあれば、進行してしまうと命に関わる病気の早期発見や予防に役立つこともあります。深刻な疾患は、自覚症状がない段階で発見し、適切な治療を行うことがとても重要です。病気の発見が遅れれば、長期間の治療や負担のかかる治療により生活やお仕事に支障を及ぼすだけではなく、深刻な合併症を起こすことも珍しくありません。職場などで実施される雇入時の健康診断や定期健康診断、海外派遣労働者の健康診断、特定健康診査など、健康診断結果を正しく理解して、異常を指摘された場合だけでなく、数値にご不安がある場合もお気軽にご相談ください。
一方、日本人の死因の第1位のがんについては、一般の定期健康診断では早期発見が難しい場合があります。肺がん、大腸がん、胃がん、膵臓がん、乳がん、肝臓がん、食道がんなど、血液検査のみでは早期発見が難しいと言われているがんについては、画像診断を組み合わせたがん検診をお勧めしております。当院にご相談下さい。

健康診断結果の見方

ここでは、各検査が何を調べているのかについてご紹介しています。項目によっては、再検査や精密検査が必要な場合もありますので、気になる数値や結果にご不安がある場合もお気軽にご相談ください。

心電図

心臓の筋肉に流れる電気信号の状態を体表面から調べる検査です。心房細動などの不整脈の有無や狭心症・心筋梗塞などを発見するために使われます。症状が出ていないときの検査では異常が見られないこともありますので、息切れや動悸、胸痛など普段の生活で気になる症状がある場合は、ご遠慮なくお伝え下さい。
また、安静時には見つけにくい心臓の異常を見つけるために、心臓超音波検査や運動負荷検査、24時間ホルター心電図検査の精密検査が必要にある場合があります。

X線検査

胸部X線検査では、肺、心臓、血管、横隔膜、肋骨などを観察して異常の有無を確認します。肺炎、肺結核、気胸、間質性肺炎、肺気腫、肺がん、心臓肥大、胸部大動脈瘤などの病気が分かります。
上部消化管X線検査は、造影剤を飲んでから受ける検査で、食道、胃、十二指腸を観察して異常の有無を確認します。食道がん、胃がん、胃潰瘍、胃ポリープ、十二指腸潰瘍、ピロリ菌感染症などの病気の発見につながります。
こうした検査で異常がみられた場合には、CT検査・MRI検査、内視鏡検査、エコー検査など、状態に応じた精密検査を受ける必要があります。

血糖値・ヘモグロビンA1c(HbA1c)

血糖値は食事などの影響を受けて変動しますが、HbA1cは過去1~2ヶ月間の平均的な血糖値と相関しているため、両方を調べることで糖尿病の可能性をより高い精度で判断できます。こうした数値が高い場合、糖尿病、糖尿病予備群(境界型糖尿病)、メタボリックシンドロームの可能性があります。高血糖を放置すると網膜症による失明、腎症による腎不全から人工透析、神経障害による四肢切断などの重大な合併症を引き起こします。早期であれば負担の少ない生活習慣の改善だけで充分な効果を得やすくなります。確定診断と適切な治療のためにも、できるだけ早く受診してください。

血圧

高血圧は自覚症状が無いことが多く、つい放置しがちです。しかし、高い血圧は心臓に負担をかけるとともに、動脈硬化を進行させて脳梗塞、脳出血、心筋梗塞などのリスクを上昇させてしまいます。自宅で測る家庭血圧が135/85mmHg以上、また、診察での血圧140/90mmHg以上の場合、高血圧と判断されます。
その日の心身の状況や気候、睡眠時間などによっても血圧は変動するため、1回の測定値で判断するのではなく、1〜4週間の家庭血圧を記録して、医師にご相談下さい。また、毎年の健康診断で高血圧の指摘を受けているにもかかわらず放置している場合は、動脈硬化が進行して心房細動、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血のような重大な疾患のリスクが高まります。さらに、高血圧の10人に1人は二次性高血圧であるといわれています。二次性高血圧は、甲状腺や副腎疾患、腎疾患、動脈疾患、睡眠時無呼吸症候群、褐色細胞腫などの原因疾患の発見と治療が大切です。若い時から血圧が高い、治療を続けてもなかなか血圧が下がらないなどという方は、ぜひご相談下さい。

脂質

悪玉のLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)の数値が高い高脂血症、そして善玉のHDLコレステロールの数値が高い状態が脂質異常症です。脂質異常症は動脈硬化を進行させ、血管の狭窄や閉塞にも大きく関わっています。内臓脂肪型肥満で糖尿病などほかの生活習慣病がある、狭心症や脳梗塞など血管が詰まる疾患があるなど、心臓・脳血管障害のリスクがある場合は、より厳密に脂質の管理が必要です。当院では、血液検査の他、頚動脈超音波検査による動脈硬化の診断、心電図検査、心臓超音波検査も行なって、適切な治療に役立てております。

尿酸(UA)

痛風を起こす原因として有名ですが、尿酸値が高くても痛風を起こさないことがあり、その場合も動脈硬化や腎臓疾患の発症・進行リスクを上げてしまうため適切な治療を受ける必要があります。水を飲む量が少ない、習慣的に飲酒するなどは尿酸値を上昇させやすい傾向があります。痛風では痛みの強い関節炎のほか、尿路結石が出来やすくなったり腎障害を合併することがあります。特に、痛風腎という腎障害が悪化すると人工透析が必要になることがあるため、痛風や高尿酸血症は放置せずに適切な治療を受けることが大切です。

クレアチニン(Cr)・尿素窒素(BUN)

腎機能に問題がないかを調べる検査です。腎臓病は、病状がかなり進行するまで自覚症状が乏しいため沈黙の臓器とも呼ばれております。この数値はほんの少しだけ基準値を超えている場合も重症化してしまっているケースがあるため、異常を指摘されたら早めに受診してください。腎機能は治療による改善が難しく、悪化させないことが重要です。特に、クレアチニン値の異常のほかにも高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病があると腎機能を悪化させやすいため、個々の数値だけでなく総合的な判断が重要です。当院では、血液検査や尿検査、腹部超音波検査を行なって、適切な診断、治療に努めております。

尿蛋白・尿潜血

尿蛋白は、初期の腎臓病発見にも役立つ検査です。尿潜血は見た目ではわからない程度の血液が尿に混じっていることを確かめる検査で、腎臓・尿管・膀胱・尿道などからの出血の有無がわかります。どちらも精密検査をしてみると異常がないケースもありますが、腎臓がんや膀胱がん、腎炎、ネフローゼ症候群など深刻な病気の早期発見につながる可能性があります。尿蛋白・尿潜血の検査で異常を指摘されたら、念のために調べておくといったスタンスでお気軽にご相談ください。

肝臓

ビリルビン・AST(GOT)・ALT(GPT)・γGTP・ALP、アルブミンなどの検査項目の数値に異常がある場合、肝機能低下や胆嚢、胆管、膵臓の病気が疑われます。原因には、飲酒、肝炎ウイルス感染、脂質異常、服用している薬剤の副作用、肝胆膵のがんなどがあり、精密検査により適切な診断・治療につなげることが重要です。肝臓は機能が悪化しても自覚症状が出にくいため、腎臓とともに沈黙の臓器と呼ばれています。当院では、血液検査や腹部超音波検査の精密検査を行なっております。結果によっては、腹部MRI・MRCP検査などの精密検査をお勧めして、肝臓、胆嚢、胆管、膵臓の病気の早期発見に努めております。
また、AST(GOT)・ALT(GPT)は心筋梗塞でも上昇するため、心電図検査や心臓超音波検査も行うことがあります。

貧血検査

赤血球の量、血色素量(ヘモグロビン)・ヘマトクリット等の検査項目は、貧血・多血症の有無を確かめるために行われています。
貧血は鉄分不足で起こっているケースだけでなく、体内から出血して生じている場合があります。貧血の原因は多岐にわたっており、鉄欠乏性貧血、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・大腸憩室などの消化管出血、子宮筋腫や子宮内膜症などの過多月経、膠原病や肝炎・結核などの慢性炎症・感染症、白血病や再生不良性貧血などの骨髄疾患、溶血性貧血、慢性腎臓病などの腎疾患、胃がん・大腸がん・子宮がんなどの悪性腫瘍、飲酒や胃がん術後によるビタミンB12、葉酸欠乏、肝硬変などの精密検査が必要です。
また、ヘモグロビンやヘマトクリットが高値の場合は、真性多血症などの骨髄の病気について精密検査が必要です。喫煙や睡眠時無呼吸症候群、肥満によっても多血症となります。
当院では、血液専門医の診察を行なっております。貧血や多血症を指摘されたら早めに受診して原因を確かめましょう。

膵臓

アミラーゼとリパーゼは膵臓が分泌する消化酵素です。こうした消化酵素が血液中で検出される場合、膵炎や膵臓がんなどが起こっている可能性があります。膵炎は自覚症状なく進行し、命に関わる状態になって発見されることが多いため、アミラーゼやリパーゼの数値で異常を指摘されたら早期に受診する必要があります。一般的な健康診断のメニューには入っていないことも多いのですが、早期発見に有効ですのでオプションとして組み込むケースも増えています。当院ではこの検査のみ、あるいは腹部超音波検査などと組み合わせた検診も可能ですから、ご不安がある場合にはご相談ください。

便潜血

肉眼では発見できない程度の微量の血液が便に混じっていないかを調べる検査です。大腸がんや大腸ポリープ、炎症性腸疾患、消化管出血、痔などの可能性があります。陽性になった場合は、下部消化管内視鏡検査や注腸検査、CTコロノグラフィで精査が必要です。ただし、陰性でも大腸ポリープや大腸がんがある可能性がないということではありません。近年増加傾向の大腸がんの早期発見のためには、内視鏡での検査が大変有用です。

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