お肌のトラブル

お肌はお子さんの体というお城を守る大切な外壁です。特に赤ちゃんの皮膚はまだバリア機能が弱いため、敏感で刺激に弱いです。お子さんのお肌を良い状態に保つことは、お子さんをアレルギーや感染症から守ることにもつながります。また、お肌の痒みが強いと睡眠や集中力の妨げになりますので、お肌のトラブルはしっかり治した方が良いでしょう。

あせも(汗疹)

汚れで汗が出る穴がふさがってしまうと、そこに炎症が起きてあせもになります。お子さんは汗をよくかくので、夏のスキンケアは冬のスキンケアより少し手間がかかります。
・お風呂の時間以外でも、汗をかいたらシャワーでよく汗を流します。夜は汗をかいて寝ていることが多いので、早起きが大変かもしれませんが、朝シャワーで汗を流してから一日がスタートできると良いでしょう。

  • 夏でも保湿ケアが大切です。保湿をすると皮膚のバリア機能が保たれるので、汗にも強くなります。
  • あせもになりやすい赤ちゃんの夏の服装は、ロンパースタイプより、通気性のよい上下セパレートのものをおすすめします。
  • あせもは痒みをともなうことも多く、睡眠や集中力の妨げになることもあります。よく診させていただき、症状にあった塗り薬をお渡しします。

おむつかぶれ

おむつかぶれの原因

おむつの中は汗やおしっこで湿度が高く、蒸れやすい環境にあります。また、おしっこやウンチには皮膚の刺激となる物質が含まれており、おしっこやウンチが長時間お尻に触れていると炎症を起こしてしまいます。ウンチの回数が多いまだ小さい赤ちゃんや、何回も下痢をしている時は、特に気をつけましょう。

おむつかぶれを防ぐために

  • こまめにおむつを替えましょう
    おしっこやウンチが長時間付着したままにならないよう、おむつはこまめに替えましょう。
  • ゴシゴシこすらないようにしましょう
    お尻拭きでゴシゴシこすって拭かず、お尻拭きでそっとおさえるように拭きましょう。
  • これだけでキレイにならない時は、シャワーで流したり、洗面器にお湯を入れて坐浴したり、広げたおむつの上でウォシュレットのようにお湯を流しかけたりと、洗ってケアしましょう。
  • よく乾かしましょう
    お尻をきれいに洗っても、水分が残っていると蒸れてかぶれの原因となります。乾いたタオルやガーゼをそっと当てたり、寒くない日はしばらくおむつを開けてお尻を日光浴させたり、よく乾かしてからおむつをしましょう。
  • お肌を良い状態に保ちましょう
    日頃からお尻も保湿ケアをして、皮膚のバリア機能を保ちましょう。

おむつかぶれができてしまったら

赤くなって皮むけのようになると、ウンチやおしっこのたびに痛くなって機嫌が悪くなります。こうなってしまうと赤ちゃんも辛いので、病院では塗り薬をお渡しします。症状にあわせて塗り薬の種類を考えます。お尻はこすらず清潔にして、よく乾かしてから軟膏を塗ります。おむつかぶれの一般的な塗り薬でなかなか治らない時はカンジダという真菌が感染してかぶれが悪くなっている可能性がありますので、抗真菌剤の塗り薬を加えることがあります。

虫刺され

蚊などの虫にさされた時は、こどもの皮膚は大人より敏感に反応を起こしてしまうことが多いです。虫刺されの皮膚症状は、虫に刺された刺激や、虫の唾液成分に対するアレルギー反応で起こります。虫にさされてから早い時間で反応する場合は、刺された場所が赤く腫れて盛り上がる反応が多いです。少し時間が経って、数mm〜1cmくらいの大きさの丘疹が手足や体にポツポツと出て、強い痒みをともなうことがあります。
4〜10月頃に起こるチャドクガ皮膚炎は、チャドクガの幼虫そのものに触れなくても、飛んで来たり落ちていたりした毛虫の針に触れたことでも発症します。腕や体の一部に痒みの強い赤いポツポツが多発します。
赤みや腫れが強い時は、ステロイドや抗菌剤の塗り薬で治療します。痒みが強い時は、抗ヒスタミン剤の飲み薬を処方することがあります。
虫除けグッズやスプレーを活用して予防することが大切ですが、刺されてしまって痒みや腫れが辛そうな時は無理せず受診してください。

こどもの包茎、亀頭包皮炎

男の子の赤ちゃんは生まれた時はみんな包茎です。こどもの包皮は自然にむけるようになっていきますが、亀頭包皮炎(包皮が炎症を起こして赤くなって腫れる)を起こしやすい、排尿する時におちんちんの先がふくらんでおしっこが飛び散ってしまうなどのトラブルがある時は、治療を必要とすることがあります。治療はまずはステロイド軟膏の塗り薬になりますので、お子さんが包茎かどうか心配な時や、赤く炎症を起こしてしまった時は相談してください。洗い方やお薬の塗り方などもお伝えします。

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