おたふくかぜ

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)とは

ムンプスウイルスが原因で、耳の下(耳下腺)や、あごの下(顎下腺)が腫れて痛くなります。たいてい左右とも腫れますが、片側だけのこともあります。咳やくしゃみで近くにいる人にうつり、保育園や幼稚園で流行することがあります。潜伏期間(感染を受けてから症状が出るまでの期間)は2〜3週間です。腫れは1~3日でピークになり、1週間ほどでひきます。熱が出ないお子さんから高熱の出るお子さんまでいますが、熱は3~4日でおちつきます。

 

治療法

特効薬はありませんが、痛みや熱で辛い時は、解熱鎮痛剤で症状を和らげることができます。痛い時は耳の下を冷やしてあげることも有効です。(寒がって冷やすのを嫌がる時は無理しないでください。また、何でも口に入れてしまうような年齢の小さいお子さんは、小さい保冷剤や保冷シートでなく、氷枕のような大きいものを使用しましょう)

お休みする期間

耳下腺や顎下腺が腫れてから5日を経過するまで、なおかつ、しっかり元気になるまでお休みです。

ホームケア

入浴 熱や痛みがある時は控えましょう。
熱が下がって元気であれば簡単にシャワーをすることはできます。
食事 固い食べ物や、すっぱい食べ物は避けましょう。
痛みが強い時は、かまずに済むやわらかいものがよいでしょう。

合併症の注意

おたふくかぜは、髄膜炎・難聴・脳炎・脳症・精巣炎・卵巣炎 等の重い合併症が出ることもあります。頭痛が強い、何度も吐く、おなかを強く痛がる、睾丸を痛がる、耳の下の腫れが赤くなる、高熱が続く時は、早めに診察を受けましょう。おたふくかぜにかかったお子さんの中で400~700人に1人くらい、難聴を残すことがあります。難聴は片方だけのことが多く気付きにくいのですが、聞こえが悪いと感じた時は耳鼻科を受診して ください。

予防

おたふくかぜは治療薬がありませんので、合併症を予防するためにはワクチンが大切です。おたふくかぜワクチンは2回接種が推奨されていて、1回目は1歳になったら早めに、2回目は小学校入学前の1年間に接種するスケジュールが一般的です。大きくなってから罹患すると症状が重くなることがありますので、小学校入学後の方でワクチンが2回済んでいない場合も接種をおすすめします。

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